JR東日本 定期券の基本情報(種類・仕組み・購入方法)

2019-12-15

SuicaやモバイルSuicaなど、JR東日本は便利なサービスを広げています。

その一方で、仕組みが複雑化し、定期券一つとっても様々な種類とタイプがあります

 

 

そこでこの記事では、JR東日本の定期券について、基本的な仕組みをまとめました

 

定期券の種類

一般的に「定期券」と言えば、通勤定期券か通学定期券を指します。

しかし、以下のとおり、JR東日本には意外と多くの定期券が存在します。

  • 通勤定期券
  • 通学定期券
  • グリーン定期券(特別車両定期乗車券)
  • 連絡定期券
  • こども用定期券
  • FREX定期券(通勤用新幹線定期券)
  • FREXパル定期券(通学用新幹線定期券)

 

普通の定期券」として最もよく使われているのが「通勤定期券」です。”通勤”という名前ですが、用途は自由です。

 

一方、学割が受けられる定期券が「通学定期券」です。購入するには学校が発行する「通学証明書」か「通学定期券購入兼用証明書」が必要です。
通勤定期券と比べた際の値段はおおよそ、「大学生の場合:55%」「高校生:50%」「中学生:40%」となっています。

 

グリーン定期券」はグリーン車を利用できるグリーン券が一体になった定期券です。
グリーン車を多く利用する人にとって便利と思われがちですが、「多く乗らないともとがとれない(50km以上の距離で月に43回以上)」「6ヵ月定期が存在しない(3ヵ月定期まで)」という使い勝手の悪さもあり、利用している人は少ないようです。

 

連絡定期券」とは、JR線と他社(私鉄・地下鉄)にまたがる定期券です。
普通は「通勤定期券」と区別して考える事はありません。

 

こども用定期券」とは文字通り”こども”が利用できる定期券です。
JR東日本を利用する際の”こども”とは「6歳~12歳の小学生」を指し、大人料金の半額で乗車できます。
こども用定期券についても、学割対象の「通学定期券」と一般の「通勤定期券」があります。

 

FREX定期券」「FREXパル定期券とは、それぞれ通勤用と通学用の新幹線の定期券です。

 

 

定期券のタイプ

定期券には3つのタイプ(形) があります。

  • Suica定期券
  • 磁気定期券
  • モバイルSuica定期券

 

それぞれの特徴とメリット・デメリットを紹介していきます。

 

Suica定期券

Suica定期券とは、Suicaカードに定期券の機能を持たせたものです。

 

メリット

  • 購入・利用が簡単(スマホやクレジットカードが無くても作れます)
  • スイカとしても利用可能
  • 乗車でJREポイントが貯まる(JRE POINT WEBサイトhttps://www.jrepoint.jp/ への登録が必要です)

 

デメリット

  • デポジット(預かり金) 500円が必要(解約時に返却されます)
  • チャージや残高確認をする際、自動券売機等を利用しなければならない
  • モバイルスイカに比べるとJREポイントが貯まらない(定期券の購入ではJREポイントが貯まりません)

 

その他

一部のビューカード(Suicaと一体になったクレジットカード)には、定期券機能を付加する事ができます。

詳細はビューカードのこちらのページをご参照ください https://www.jreast.co.jp/card/function/teiki/

 

 

磁気定期券

Suica登場前から存在する、昔ながらの定期券です。

 

メリット

  • 購入・利用が簡単(スマホやクレジットカードが無くても作れます)
  • デポジットの500円が不要

 

デメリット

  • 改札をタッチで通れない
  • JRE ポイントを貯められない

 

不便なこちらを選ぶ人は少なくなっていると思われますが、「定期券機能しかない」シンプルな作りなので「キャッシュレスの流れに逆らってでも現金派を貫く」という人にとっては都合がいいかもしれません。

 

 

モバイルSuica定期券

スマートフォンのアプリに登録したSuica定期券です(一部のガラケーにも搭載可能です)。

高い利便性とJREポイントの優遇がありますが、利用には注意する点も少なくありません。

私もモバイルSuicaを活用しています。

 

メリット

  • スマホ一つで改札通過やSuicaでの買い物ができる
  • スマホ(インターネット上)で定期券の購入・継続・払い戻しができる
  • スマホでSuicaの残高確認や利用履歴の確認、Suicaのチャージができる
  • JREポイントをお得に貯める事ができる(定期券の購入でJREポイントが2%分還元されます!)
  • デポジット500円が不要(その代わり、モバイルSuica新規発行の場合は最初に1,000円以上のチャージが必要です)

 

デメリット

  • 対応する機種(iPhoneの場合はiPhone7以降、Androidスマホの場合は”おサイフケータイ”機能付きスマホ)が必要
  • スマホの電池切れ・破損・紛失があったら使えない(特に乗車中の電池切れには要注意)
  • 機種変更する際に手続きが必要

 

 

JREポイントについての詳細は、以下の記事で書いています。

 

 

定期券の買い方(モバイルSuica以外)

モバイルSuica以外の定期券は、次の場所で購入する事が出来ます。使用開始日の14日前から購入可能です。

  • 指定席券売機
  • 多機能券売機
  • みどりの窓口

 

通学定期券やこども用定期券は、基本的には「みどりの窓口」でしか買えません。

 

また、「ネットde定期」というサービスを利用すれば、ネットで事前に購入内容を入力した上で、みどりの窓口や券売機で受取ができます。
(「ネットde定期」を使えば定期券の運賃照会もできます)

ネットde定期 http://www.jreast.co.jp/net-de-teiki/

 

 

モバイルSuica定期券の買い方

購入から利用まで、すべてスマホ上で完結するのがモバイルSuicaの特徴です。

購入・継続はもちろん、区間の変更や払い戻しもスマホ上で完結します。

 

モバイルSuicaについての詳細は、以下の記事で書いています。

 

 

定期券の有効期間と割引率、払い戻しについて

JR東日本の定期券の有効期間は「1ヵ月」「3ヵ月」「6ヵ月」の3種類があります。

 

6ヵ月定期の割引率が大きい

長い期間を選んだ方が割引率が高いですが、6ヵ月は特に割引率が高くなっています。

 

例:JR東日本 営業キロ:30kmの場合の通勤定期運賃の比較
片道切符運賃は506円(IC運賃)

  通勤定期運賃:円 1ヵ月あたりの運賃:円
( )内は1ヵ月定期との比較
1ヵ月定期 15,010 15,010(100%)
3ヵ月定期 42,810 14,270(約95%)
6ヵ月定期 72,860

12,143(約81%)

※2019年10月1日に改訂された運賃を参照しています https://www.jreast.co.jp/consumption-tax2019/pdf/commuting_main.pdf

 

 

 

定期券の払い戻しの仕組み

有効期間が1か月以上残っている場合のみ払い戻しが可能です。

 

払い戻し額の計算方法

「定期券発売額」ー「使用済月数分の定期運賃(端数日は切り上げ)」―「手数料220円」となります。

 例えば6ヵ月定期で残り2ヵ月残っている状態で払い戻しする場合、6ヵ月定期代ー(3ヵ月定期代+1ヵ月定期代)-220円となります。

買い間違い等の場合は、有効期間開始後7日以内に限り日割り計算で払い戻しとなります。

 

払い戻しの方法

自動券売機では払い戻しができません。「みどりの窓口」等を利用する必要があります。

窓口での払い戻しでは、本人確認ができる書類が必要です。本人以外が払い戻しする場合には代理人に「委任状」などの公的証明書が必要となります。

また、クレジットカードで支払っていた場合、本人以外は払い戻しできず、購入に使ったクレジットカードを用意する必要があります。

 

一方、モバイルSuicaでしたらスマホ上で払い戻しが完結します(払い戻しは、手数料を引かれた金額が指定した銀行へ振り込まれます)。

 

定期券の割引額やお得な購入方法については、以下の記事にまとめました。

 

定期券の金額の決まり方

乗車運賃は、基本的には「営業キロ」と呼ばれる乗車距離に対応して決まっています。

詳細については、以下の記事にまとめています。

 

 

 

以上、知っているようで意外に知らない定期券の基本情報でした。

最後までお読みいただき、ありがとうございましたm(_ _)m