【JR定期券】区間分割で安くなる方法と仕組み、利用上の注意点

2019-12-15

JR等の鉄道の切符や定期券を購入する際、”乗車区間を分ける” という節約方法があるのをご存じでしょうか?

分割きっぷ」とも呼ばれていますが、長距離区間を利用している人ほど、運賃を安くできます。

 

乗車券を分割する

具体例で説明させていただきます。例えばJR東戸塚駅からJR品川駅に向かう場合で考えます。

この場合の片道運賃は480円(切符) です。

 

しかし、途中にあるJR鶴見駅で切符を分割し、「東戸塚→鶴見」と「鶴見→品川」の切符を買います。

普通はこんなことはしませんが、この場合の料金は「東戸塚→鶴見」の運賃220円と、「鶴見→品川」の運賃220円合計440円となり、「東戸塚→品川」の切符を買うより40円安くなります

 

この不思議な仕組みは、運賃の計算に用いられる「営業キロ」と「電車特定区間」によるものです。

営業キロと運賃については、以下の記事でまとめています。

電車特定区間について詳しく知りたい方はwikipediaのこちらのページをご参照ください→ https://ja.wikipedia.org/wiki/電車特定区間

 

分割きっぷの利用方法

区間分割の仕組みはわかっても、切符を2つに分けるという事は「改札を一度出て清算し直さなければならないのではないか?」と思う方もいらっしゃると思います。

しかし、改札を出る必要はありませんし、切符も1枚で受け取れます。

 

購入の仕方

分割きっぷはJR駅にある「みどりの窓口」か「指定席券売機」で購入できます。

区間の分割は裏技でも違反でもない為、普通にみどりの窓口でも対応してもらえます。ただ、駅員さんとのやり取りが面倒な人は指定席券売機の方がおススメです。

 

使い方

使い方にはやや注意が必要です。

出発駅の改札では自動改札が使えますが、降車駅では自動改札ではなく有人の改札を通らなければなりません(なぜ自動改札がダメなのかわかりませんが、試してエラーになると嫌なので私は有人改札しか使ったことがありません)。

 

Suicaの場合は?

Suicaの場合、このような区間分割はできません。

実際に改札を出入りすれば分割きっぷと同じ料金になりますが、その為だけに途中下車するのはほとんどの人が「めんどくさい」と思うはずです。

 

 

区間分割の検索方法

区間分割がお得なのはご理解いただけたと思います。

しかし、「どの区間で分割すれば安くなるか」は、自分で調べなければなりません

幸い、こちらのサイトで検索すれば、最安の分割方法が調べられます→ 乗車券分割プログラム http://bunkatsu.info/cpg.cgi

 

 

定期券の区間分割

区間分割は切符だけでなく、定期券でも有効です。

手間とメリットを考えれば、定期券こそ区間分割を活用すべきでしょう。

ちなみに、新幹線でも区間分割は使えます

 

定期券はみどりの窓口で購入

区間分割の定期券は、自動券売機では買えません

みどりの窓口で下記のような用紙に区間を記入して、購入する必要があります。

 

モバイルSuicaでも購入可能

定期券をモバイルSuicaで購入したいという人は多いと思います(モバイルSuicaで定期券を購入すると2%分のJREポイントが貯まります)。

結論から言うと、モバイルSuicaでも区間分割の定期が購入できます

ただし、普通のスマホアプリの操作では購入できません。

「アプリ操作で買えない区間・経路の「通勤定期券」を新規購入」という扱いになりますので、以下の申請フォームからJR東日本に依頼をする必要があります。

http://mobilesuica.okbiz.okwave.jp/faq/show/36?site_domain=default

(定期券の「継続」はアプリ操作で完結させられるようです)

 

JREポイントについては以下の記事でまとめています。

 

区間分割の注意点

「知っているならやらない手はない」ほどお得な区間分割ですが、いくつか注意点があります。

1つ目は、他社の鉄道にまたがった区間の定期を購入する場合、定期券を一緒にできないケースがある事です。

その場合は、他社の定期券は別で購入するか、区間分割を諦めるかになります。

 

もう1つは、勤務先の会社などで通勤費(経費) を清算する場合です。

会社の規則によりますが、通勤費が実費で支給される場合、支給額より購入金額の方が安いと不正受給と判断される恐れがあります。

そのような心配が少しでもあるなら、社内の担当者(総務や経理担当者)に相談するか、それが面倒なら区間分割は止めておくのが賢明かもしれません。

 

 

以上、最後までお読みいただきありがとうございました。

定期代・切符代を少しでも節約させたい人のお役に立てましたら幸いですm(_ _)m

 

定期券を安く購入する方法は、以下の記事にまとめています。もしよければご覧ください。